週6回vs週3回 頻度よりもボリュームが大事!?

 

現在に至るまで、多くのレジスタンストレーニングの研究は、強度やボリューム、インターバルに焦点が当てられ、これらのトピックに関する文献は数多く存在する。一方、”頻度”に関する研究(特に高頻度)は不足しており、最適な頻度については未だ議論の余地がある。

ハイレベルなウエイトリフターのトレーニンング方法として、特にトレーニング量が多くなる期間においては、強度を維持するために1日のトレーニングを2セッションに分けることがある。

このように、トレーニング頻度の増加を助長する事例証拠はあるものの、査読された科学的なデータの量は不足している。

そこで本研究は、高頻度のトレーニング(6回/週)と一般的な頻度のトレーニング(3回/週)を比較し、頻度の差異が筋力と身体組成の変化に対してどのような影響を及ぼすのかについて調査した。

 

方法

トレーニング経験がある大学生28名を週6回の群と週3回の群に分け、それぞれ6週間のトレーニングを実施した。トレーニングの量、強度、時間はトータルで等しくなるよう設定した。

 

被験者のリクルート条件として、

スクワット1RMが体重×1.25以上

ベンチプレス1RMが体重×1.0以上

デッドリフト1RMが体重×1.5以上

 

トレーニング内容

非線形型のプログラム。トレーニング 内容は下の図のとおり。

 

測定項目

スクワット1RM(SQ)、ベンチプレス1RM(BP)、デッドリフト1RM(DL)、

パワーリフティングトータル(PLT)、ウィルクス係数(WC)、

除脂肪体重(FFM)、体脂肪量(FM)

 

結果

両群ともにトレーニング期間後にSQ、BP、DL、PLT、WC、FFMは有意に増加した。

しかし、週6回群と週3回群との間に有意な差は認められなかった。。

 

結論

・トレーニング頻度を増やしても、ボリュームと強度が等しければそれ以上の筋力向上にはつながらない。

 

考察 まとめ

・  筋力の向上には、頻度よりもボリュームが重要だろう 

・  頻度を増やす最大のメリットはボリュームを増やすことであり、今後、頻度の増加と同時にボリュームの増加による影響も検討する必要がある

 

 

感想

・介入期間が6週間なので、トレーニング実験としてはかなり短いデザインですね。おそらく怪我のリスクや被験者の拘束時間の関係上、長くできなかったのではないでしょうか。

 

・  本研究の結果とは逆に、ECSSの学会(下記のURL参照)で発表された研究では、パワーリフターを対象に週6回vs週3回で15週間のトレーニングを実施しています。ここでは週6回の群の方がスクワットやベンチプレスの1RMが向上したそうです。論文にはなっていませんが、参考程度に。

https://github.com/linkel/Ligand/blob/master/content/Norwegian_High_Frequency_Programs.md

 

 著者は、頻度の多寡よりもボリュームを増やすことが筋力を向上させるためには重要だと述べています。当たり前の事ですが、1セットよりも3セットの方がトレーニング効果としてはいいし、3セットよりも5セットの方がいいはずですよね。本研究のように、週3回でこなせるくらいのボリュームに対して、頻度を高くして分割する必要はあまりないかもしれません。しかし、ボリュームを増やすための手段として、頻度を増やす選択は有益ではないでしょうか。

 トップリフターのように多大なボリュームをこなす必要がある場合では、疲労を分散する手段として高頻度トレーニングは有効だと考えられてます。今後、高ボリュームのトレーニングに対して高頻度で実施することによってどのようなメリットがあるのか、この点に着目した研究がでると面白いですね。

 

 私の個人的な意見として、頻度を多くすることは運動学習の改善(結果的に1RMの向上)に多少繋がると考えています(前回の記事)。あくまで主観ですが、経験的にもベンチプレスの頻度を多くすることでフォームが改善される感覚があります。筋肥大期の週2-3回でがっつりやる時は、どうしてもフォームが定まらないですね。フォームで1RMが10kg以上変わるので、フォームって本当に大事だと思います。

 

 ちなみに私は、大会1ヶ月前になると高頻度でBIG3をやり込みます。この1ヶ月間で、1RMが大幅に増加します。

 大会前のピーキング方法については、また今度紹介したいと思います。

Colquhoun RJ, Gai CM, Aguilar D, Bove D, Dolan J, Vargas A, Couvillion K, Jenkins NDM, Campbell BI. Training Volume, Not Frequency, Indicative of Maximal Strength Adaptations to Resistance Training. J Strength Cond Res. 2018 Jan 5.